69の世界で見えたもの 藤里一郎×夏目響 写真展「OneDay」四度目の正直
「ジュウゾウさん、まだカメラ買ってないの?」
会場に入った途端、藤里一郎さんから攻撃を受けてしまった。
「ま、まず何を撮るか、決めないと…」と切り返すも、
「そんなこと言ってないで、どんどん撮りなよ〜」と笑顔の藤里さんが悪魔の誘惑…。
ぼくがカメラ選びに迷っているうちに、藤里さんはまたカメラを買ったらしいです。
それはそれとして、おそらく最後になる写真展「OneDay」
自分なりの何かを見出すために作品に集中…
と思ったら美しい響さんが在廊しているので、心のなかで念仏を唱えて邪念を押さえつつ…
69枚を分析
写真展のレイアウトはこちらの通り
※27側を撮ったものです
※入口の1枚目です
69枚の作品
そのうち、23枚に笑顔の夏目響さん。
「歯がこぼれる」ほどの笑顔が10枚
それぐらいしか、わからず。
ひとは複雑怪奇であり、撮り手がその渦の中から何かをとらえようとすれば、単純でわかりやすい答えはないのかもしれないので。
とにかく、ぼくはたくさんの夏目響さんをステキな音楽のなかで鑑賞出来て大満足です。
69の世界で見えたものは、響さんが可愛らしくて美しくてセクシーだと
(いつも言ってることと変わらない?いやいや、強力にバージョンアップしてます!)
写真展と写真集の違い
結論、写真展にしかできない空間の力があります。
写真をどう見せるか、プリントやプロジェクター。
サイズ、位置、高さ。
レイアウト(会場内のどの位置に並べるか)。
音楽。
どの作品をどう見てもらいたいか、ディレクション力を発揮されています。
さらに、今回のOneDayは、写真家の藤里一郎さんやお弟子さん、さらに被写体の夏目響さんが在廊されているときもあったので、作品についてお話もできました。これは特殊なケースだと思いますけど…。
一方、写真集のポータブルさはすばらしくて、装丁や材質、ページ構成など、工夫をこらされています。
つまり写真展にも行き(物理的な制約が許せば、ですけど)、写真集も手に入れることができたら、ラッキーだと思います。
水平問題
作品のなかに、ホテルの廊下のシーンがあるんです。
響さんが廊下の奥にいます。
でも廊下の天井は水平ではなく、壁は垂直ではないんです。
ぼくはカメラの素人なので水平のほうがいいような気がします。
藤里さんに質問したところ
セオリーは水平で撮ること。
水平じゃなかったらどうなるのか?
セオリーはセオリー。
セオリーを破ったらどうなるのか?
「守破離」と共通点があると思いました。
守破離とは日本の芸術や武道における修練の段階を示したものです。
「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。 「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。 「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。
(出典 守破離とは - コトバンク )
試して自ら答えを決めなければ、自分の世界は創れない、と。
セオリーならなんとなくわかってもらえるものを、あえて崩して自分の解釈で表現するのって、冒険であり、ある種の勝負のようです。
いやいや、カメラを買う前から頭でっかちになりそうです。
というわけで写真展は17日水曜の17時までです。
最後の撮影チャレンジ
壁にあるシルエット作品に重ね合わせて…パシャリ!